子ども食堂とは・ボランティア活動内容・参加方法・募集団体を解説

子ども食堂でボランティアをするにはボランティア

子ども食堂とは、子どもが一人でも気軽に立ち寄り食事ができる居場所のことです。例えば、一人親家庭で十分食事が食べられない子ども、親の帰りが遅く1人でご飯を食べる子どもなど、様々な状況にある子どもたちが子ども食堂を利用しています。食堂といっても費用は無料や低額。子どもたちだけでなく、夕食の準備をする時間がない親も一緒に参加することもあり、スタッフや地域のボランティアの人たちで一緒にわいわいにぎやかに食卓を囲みます。

全国でどんどん増える子ども食堂はボランティアの活躍によって成り立っていることが多いです。ここでは子ども食堂とはなにか、背景にある社会課題とはなにか。また、「子ども食堂でボランティアする方法」や、立ち上げた団体の人たちの思い、立ち上げるにはどうすればいいかなどについて解説していきます。

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子ども食堂とは

子ども食堂が広がる背景にある社会課題

子ども食堂が広がる背景には「子どもの貧困問題」があります。いま、17歳以下の子どもは7人に1人が貧困状態にあると、厚生労働省が発表しています。ひとり親家庭の場合は5割ほどが貧困状態にあるということもわかっています。働きながら子どもを一人で育てている親は帰りも遅く、ご飯を作る時間もお金もない。親も子どもも社会からどんどん孤立してしまうのが現状です。

さらに、貧困家庭で育った子どもは、家のことをしたり、教えてくれる人もいなかったりと、勉強する習慣がつきにくいです。そのため、学校の授業についていけなくなり、高校や大学へ金銭面でも行けなくなり、良い仕事に就くことが難しくなります。そうして、非正規雇用などで働くことになり、貧困の連鎖が広がっていくのです。こうした社会課題に子ども食堂が求められています。

子どもの貧困、相対的貧困とは

貧困には「相対的貧困」と「絶対的貧困」があります。日本国内でいう「子どもの貧困」とは「相対的貧困」のことを指します。相対的貧困とは、簡単にいえば家庭(世帯)の収入が日本国内の真ん中の値よりも低い家庭のことをさします。そして、子どもの貧困とは、相対的貧困にある18歳未満の子どもがいある状況のことです。

子ども食堂の歴史

「気まぐれ八百屋だんだん」(東京都大田区)が2012年にはじめた食堂が子ども食堂のはじまり。小学校の給食以外でまともに食事をしていない子どもがいることを知り、はじめたことがきっかけです。

その後、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークの子ども食堂なども注目を集め、メディアでも取り上げられるようになり、現在では同様の取り組みが、全国に広がっています。

全国に数が増えるにつれて、子ども食堂の情報をとりまとめる「こども食堂ネットワーク」や、各地域ごとにも「としま子ども食堂ネットワーク」、「しながわ子ども食堂ネットワーク」などのネットワーク団体が生まれています。

子ども食堂でボランティアするには

子ども食堂への関わり方はいろいろあります。

1)食事の準備や片付けのボランティア

子ども食堂というと、ネーミングから食事に関わるイメージを持つ人が多いでしょう。実際、多くの子ども食堂で食事の準備や片付けボランティアを募集しています。食事の準備の場合は、時間が早いことが特徴です。子ども食堂自体は夕方からの開催でも、食事の準備はもっと前から行います。そのため平日日中の募集が多くみられます。学生や社会人でボランティアしたい人は時間があいづらいかもしれませんね。

2)学習支援などのボランティア

一人親家庭の子どもは先に書いた通り、家で宿題を見てもらえる時間がないケースが多いです。それによって貧困の連鎖が起こるため、子ども食堂でも「学習支援ボランティア」を募集していることがあります。一般的な学習支援ボランティアよりも、ご飯を食べたあとに少し宿題を見るだけといった役割ですが非常に重要です。

勉強を見るだけでなく一緒にお話したり遊んだりもします。このボランティアであれば夕方以降の募集があるので学生や社会人でも参加しやすいでしょう。

3)食材の提供や寄付といった参加の方法

ボランティアなど時間をかけることは難しくても、お米や肉・魚・野菜などの食材を提供することで関わることもできます。子ども食堂ネットワークのウェブサイトでは、子ども食堂別にどんな関わりが必要かが分かるようになっています。

もう一つは金銭面での支援です。子ども食堂は収益化できる活動ではないが食材費や場所代などコストはかかります。そのため主催者の持ち出しで実施しているというのはよく聞く話です。しかし、それでは持続可能ではなくなってしまいます。地域によっては渋谷区の子どもテーブルなど自治体が補助金を出すこともあります。しかしそれだけでは財政面も厳しい。子どもの貧困解決になにかしたいとかんがえている人はまずは寄付を検討してもらいたいと思います。

子ども食堂でボランティアしたい人も増えている

子ども食堂はもともと子どもの貧困対策として取り組む団体が多かったが最近で地域の中でさまざまな人が集う居場所にもなってきました。それにともない認知度もあがってきています。

調査会社が全国の16~79歳の男女1万509人に行った調査では、子ども食堂の「名前も内容も知っている」人は41%、「名前だけは聞いたことある」が31%でした。さらにその内、65%が「運営に興味はある」とボランティアなどの意向を示しています。

年代別では、16〜19歳の43%が運営やボランティアに関心あると答えています。10代の女性では、運営に関わっている人、関わりたい人、ボランティアしたい人を含めると44%と関心の高さがみてとれます。10代男性も30.9%。20代は31%。30代も28%と若い世代ほど実際に行動してみたいという関心の高さが伺えました。最も割合が低いのが40代男性で11.9%。

一方、10代女性でも実際に関わっている人では1%となります。人手不足の子ども食堂の運営者は、10代に積極的に働きかけることが重要です。働く世代の参加意欲が低い一つの理由は、子ども食堂か平日日中に開いているところが多く、働く世代はそもそも関われないことがあるでしょう。参加意欲が低いかもしれないが、認知度では10〜20代より30〜50代の方が割合は高い。

子育て世代でもあるため自分ごとにしやすいため、本来子ども食堂への関心が持ちやすいので、この層に訴えることで、人手としてではなく、寄付や会員などの支援者として関わってもらうことができるかもしれません。子ども食堂が持続可能な運営を行っていくためには、それぞれの世代に合わせた働きかけが必要です。

※「子ども食堂の認知等に関する調査」インテージリサーチが実施

立ち上げる前に知ってほしいこと

NPO法人「こどもの里」理事長の荘保共子さんが、子ども食堂ネットワークが開いた「子ども食堂サミット」で、大阪市西成で35年間子どもに寄り添う活動を続けてきた経験を語りました。

こどもの里は、5つの大切にしていることがあるといいます。
一つは、「必要とする人は誰でも利用できる場であること」、それから「遊びの場、休息の場であること」。どのような背景がある人でも、自分のペースでいられる場であることが大切です。

それから、「学習の場であること」。自分たちのいる地域のことを知り、社会背景を知ることで、自分や人を尊重できる人になる場としています。こどもの里がある釜ヶ崎は日雇い労働者の人たちがたくさんいるまち。子どもたちは、野宿をする彼らのところへ夜回りをしたり、労働者のおじさんたちだがプレーパークを手伝ってくれたりと、共に助け合って生活しています。

また、「利用する子どもたちや保護者の抱える様々な問題を受け入れられる場であること」。子どもの里には、耳の不自由な子もよく来るので、常連の子どもたちは簡単な手話を覚えている。けんかも手話でします。

「より弱い立場の友達と社会の谷間におかれている友だちと共に助け合って生きていける場であること」を大切に夜回りや地域での活動、日々の生活を行っています。

子どもたちと長年寄り添ってきた荘保さんは、これから子ども食堂をつくる人たちに向けて「子どもたちは問題児ではなく、問題を抱えて困っている子」、「親から見捨てられ感がある子もいる。子どもの居場所として一人ひとりととことん向き合うこと」と、メッセージを伝えました。

荘保さんは、「貧困と虐待は同一線上」とも話します。母子世帯の8人に1人に虐待の経験があり、虐待の背景には貧困があります。子ども食堂が全国に増え、貧困家庭の子どもや親の安心できる居場所となれば、貧困、虐待など子どもたちが抱えるさまざまな問題を地域で支えることができるようになるでしょう。

子ども食堂では、暖かく、栄養バランスのとれたご飯を食べられるだけでなく、たくさんの子どもたち、地域の人たちと一緒に食事をすることで、心の居場所とすることができます。孤立してしまっている子どもも親も、ふと安らげる場所になっているのです。子ども食堂をオープンする団体は、もともとプレーパークや学習支援など子どもの居場所作りを行っているところも多いです。全国にはまだまだ子ども食堂を必要としている、子どもと親がいるはず。子ども食堂が増え、暖かいご飯と食卓に出会える子どもたちが増えてほしいと思います。

子ども食堂を都内で始めている団体メンバーは「おせっかいな人たちがたくさんいる地域のまなざしの中で育っていく」、「地元の野菜を使う地産地消をしている」など地域の中で活動していくことの重要性を話しました。

参考にしたい情報

子ども食堂を立ち上げるためのノウハウは最近本もあるので 子ども食堂を知るおすすめ本を厳選
読んでおきたい。

知識を増やすこととともに実際の子ども食堂から学ぶことも大切。以下は東京近郊の子ども食堂ですが、全国にあるので近くのところへ訪問して、大変なことや工夫していることなどを学ぶのがおすすめ。

地域によっては外国ルーツの人が多かったり、一人親が多かったり、特徴があるのでそういった情報収集にも先人に話を聞くのが一番。それから子ども食堂以外のNPO団体ともつながりを持っておくことも重要です。外国人支援や学習支援、子育て支援、障害者支援などの団体と連携しておくことでさまざまな子どもがきたときに適切な応対ができるでしょう。

「要町あさやけこども食堂」(豊島区)
「ねりまこども食堂」(練馬区)
「石神井ゆうやけこども食堂」(練馬区)
「ぞんみょうじこども食堂」(世田谷区)
「はちおうじこども食堂」(八王子市)
「みたかやまこども食堂」(三鷹市)

子ども食堂ボランティアの感想

子ども食堂ボランティア経験者の声です。

単発で子ども食堂ボランティアに参加

参加者について:大学生、20代
ボランティアした時間:学校の後16時ごろから

ボランティアの内容:配膳と食事中の会話、食後の子ども達の交流、片付け
ボランティアした感想:ボランティアは初めてでしたが、子どもに関わることを何かしたいと思っていたので参加しました。子ども食堂ボランティアで検索をしていて、近くで参加できそうなボランティアを見つけたので直接応募したところ快く受け入れてくださいました。

参加した子ども食堂では、ベテランのボランティアの方もいて食事づくりはほとんどスタッフの方とベテランのボランティアの方で終えていました。私は、配膳などの準備をさせてもらいました。子ども達は決まった時間に来るというより、一人、また一人と増えていく感じでした。慣れている子どもたちは普段通りに過ごし始め、私の方が緊張していたら、逆に中学生の子どもから話しかけてくれました。会話をしたり食事を一緒にしたり、食後は片づけと、子どもとの交流をして過ごしました。

ボランティアというよりも一緒に時間を過ごすというだけでした。子ども達にはいろいろな背景があると思いますが、一回目ではそこまでわかりませんでしたが、初めてのボランティアは楽しく、やりがいもありました。

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