樹木医が作るNPO―フォーエバーツリーネットワークとは

樹木医 NPOとは

樹木医が作るNPOがある。
樹は声をあげられない。私たちが気づかないだけで、実は助けを求めている樹がたくさんある。街路樹や学校にある大きな樹など、身近にある樹もよく見てみれば傷があったり、葉が悪くなっていたりと、悲鳴をあげているかもしれない。そういった樹木を診断して、治療をして、長く生きていけるように保護をすることが樹木のお医者さん、「樹木医」の仕事だ。
その樹木医がつくるNPOがフォーエバー・ツリー・ネットワークだ。

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NPO法人フォーエバー・ツリー・ネットワークとは

NPO法人フォーエバー・ツリー・ネットワークは数名の樹木医らが立ち上げた団体だ。日本には現在、樹木医登録者が2356人いる。ほとんどの人が樹木医専業ではなく、本業のなかで樹木医の能力を活かしている。

フォーエバー・ツリー・ネットワークの技術スタッフ佐藤舞さんは公園の管理業務が本業。柳沢ユーサさんは、造園会社に勤務しながら樹木医としての仕事を行っている。

樹木医の仕事は、あまり一般市民には馴染みがない。樹木を治療するという意識があまりないからだろう。しかし、樹木がなくなってしまえば我々人間は生きていけない。それに樹木は酸素を出し、二酸化炭素を吸収してくれるだけではなく、「樹を見るとほっとする」というような、まちの景観や癒しとしても人々にはなくてはならない存在だ。

樹木を守るためための活動

日本は世界有数の森林大国と言われていて、日本の国土の3分の2は森林というほど緑にあふれている。森林だけでなく日常生活のなかでも街路樹や学校の樹、神社の御神木など、都会で暮らしていても樹を目にする機会は多い。春には桜の樹、秋にはイチョウの樹と、日本の四季を感じさせてくれるのも樹木たちなのだ。

この樹木を守るためにも、樹に関心を持つ人を増やし、樹を守るための行動を気軽にできるようにフォーエバー・ツリー・ネットワークは活動する。学校の樹を子どもたちと一緒に診断する環境教育を行ったり、神社の御神木の公開診断イベントなども開催したりと、樹木への関心を広げている。

樹木から我々は知らぬ間にたくさんの恩恵を受けている。しかし人付き合いと同じように一方的では長続きしない。私たちは、元気をもらっている身近な樹を元気かどうかチェックして、樹と共に支え合っていくという意識が大切だ。