「フェアトレード」の国内での認知率は3割を超えた。日本フェアトレード・フォーラムが全国の1108人へ意識調査を行ない発表した。イギリスでは認知率78%(フェアトレード財団調べ)もあり、社会にフェアトレードが浸透している。
ロンドン五輪で浸透したフェアトレード
2012年のロンドンオリンピックでは、会場でフェアトレード認証のバナナやコーヒーが提供され、多くの人がフェアトレードに触れる機会になった。6週間で提供されたバナナはなんと1000万本。コーヒーは1400万杯だと推計されている。オリンピック史上初めて調達基準に国際フェアトレード認証を定めたのがロンドンオリンピックだ。
そして、東京オリンピックでも「持続可能性に配慮した農産物の調達基準」に国際フェアトレード認証が採用された。オリンピックを経てフェアトレードを知る人が増え、「レガシー」となることが期待されている。
フェアトレードやエコで購買意欲刺激、女性5割超える
フェアトレードやエコ、オーガニック、エシカルなど環境や社会に配慮した消費への関心が高まっている。調査会社が全国の男女1万人に調査したところ、55.0%の女性がこうした消費に関する言葉を聞いて、購買意欲が刺激されると答えた。一方、男性は35.2%と、女性の方が圧倒的に関心が高いことが分かった。
「フェアトレード」は男性20歳代が最も高い
質問は、社会的消費(環境・倫理的消費)に関連する用語を見聞きすると購入意欲に影響があるかどうか。
「買いたいと影響される」は45.0%、「特に影響されない」は38.3%、「却って買いたくないと思う」は16.7%。
言葉別では、7つの用語を聞いた。「オーガニック」は男女共に30歳代が最も高い。「フェアトレード」は男性20歳代が31.5%と最も高くなった。
「オーガニック」(57.3%)
「エコ」(52.8%)
「ハンドメイド」(40.7%)
「フェアトレード」(26.7%)
「ロハス」21.2%
「サステナブル/サステナビリティ」5.9%
「エシカル」3.1%。
調査したのはインテージリサーチ(東京都東久留米市)。全国の20~69歳の男女1万人を対象にしたインターネット調査を行った。今回の調査では、厳密な定義に沿った設問ではなく、消費者がどの程度関連するキーワードで購買意欲を刺激されるかに着目したという。