車いすがそのまま乗れるゆとりある空間のユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)が東京オリンピック・パラリンピックに向け導入が広がっている。しかし、障害者団体DPI日本会議によれば、UDタクシーが車いす利用者の乗車拒否をする実態も明らかになってきたという。
この記事ではUDタクシーとはなにかや車種、予約ができるのかなど利用方法についてだけでなく、現状と課題について解説していく。
ユニーバーサルデザインタクシー(UDタクシー)とは
UDタクシーは、車いすユーザーに限らず、足腰が弱い高齢者や、ベビーカー、妊娠中の方など、「だれもが利用しやすく、みんなに優しいタクシー車両」とされている。特長は、車内空間が広いことや、乗降時の安全確保のため手すりがあること、ステップがあること、スロープがあることなど。車いすでもベビーカーでもゆとりをもって利用できる。
UDタクシーには認定制度があり、現在認定されているのは、日産のNV200とセレナ、トヨタのジャパンタクシーなどがある。
UDタクシーの料金や予約方法
UDタクシーはプラスの料金がかかると考える人もいるが「運賃は一般タクシーと同じ」。ただし車いすがある場合は定員数がかわるので予約時に確認が必要だ。
予約するときにUDタクシーや車いす利用について伝えることが必要だ。JapanTaxiの予約アプリでは、車種の指定で「車いす対応」を選ぶことができる。
UDタクシーの現状と課題
2019年10月30日、障害者団体DPI日本会議は全国で車いす利用者100人が実際にUDタクシーを利用し、「どれくらい乗車拒否されるか」「乗車にどのくらい時間がかかるのか」などを調査した。集めたデータから、メーカーやタクシー会社、国土交通省へ改善を求める。
UDタクシーを含む福祉タクシーは2020年までにを約28,000台とする整備目標が設定されている。