NGOの活動を知るには、NGOが出す本を読むことがおすすめ。
歴史の長いNGOでは、節目の年に活動をまとめた本を出版している。それぞれの活動の歴史や、実際のエピソード、さらにNGOで働くことについても詳細にまとめられている。NGOのことをもっと知りたい人や、NGOでの働き方に関心がある人も一度読んでみると、新しい世界に出会えるだろう。
5選の最後にはNGOがつくる絵本も紹介。
国際協力NGOシャプラニールのおすすめ本
『シャプラニール流 人生を変える働き方』
著者:藤岡みなみ・2025PROJECT
出版社: エスプレ (2013/10/15)
国際協力NGOシャプラニールは、バングラデシュ、ネパールなど南アジアで支援活動を行う。活動を始め、設立から40年を迎える。
シャプラニールに関わる人たちは、どういった働き方をしているのか。タレントの藤岡みなみさんが現場を取材し、思いを記した内容だ。NGOでの働き方を知るだけでなく、生き方のヒントになる一冊だ。
緊急・復興支援を行うJENのおすすめ本
『誰かのためなら人はがんばれる 国際自立支援の現場でみつけた生き方』
著者:木山啓子
出版社: かんき出版 (2010/12/22)
緊急・復興支援を行うJENは、旧ユーゴスラビアの緊急支援のときにできたNGO団体だ。
この本では、JEN事務局長の木山啓子さんが、設立当時の話や緊急支援活動のなかで考える、支援のあり方、幸せとはなにかということに悩んだり、葛藤したりする気持ちが語られている。1994年から現場で活動を一つずつ丁寧に続けてきた木山さんから語られる言葉からは生きる強さを学ぶことができる。
シャンティ国際ボランティア会のおすすめ本
『図書館は、国境をこえる―国際協力NGO30年の軌跡』
著者:シャンティ国際ボランティア会
出版社: 教育史料出版会 (2011/04)
1981年に設立以来、シャンティ国際ボランティア会が、アジアに図書館をつくる活動を続けてきたストーリーが描かれている。
本がない環境にいる子どもたちが、本を手にして、どう変わっていったか。NGO活動の現場の姿を知るために役立つので、NGOをよく知らない人には読んでもらいたい。
日本国際ボランティアセンターのおすすめ本
『NGOの選択―グローバリゼーションと対テロ戦争の時代に』
著者:日本国際ボランティアセンター
出版社:めこん (2005/11)
1980年に活動を開始してから、現在は10ヶ国で支援を行う。国際協力NGOの老舗とも言える日本国際ボランティアセンター(JVC)が、25周年に出版した。
JVCの軌跡をたどることは、日本のNGOの歩みを知ることにもなる。NGOの役割や支援とは、そして、NGOがどうあるべきかが分かる貴重な一冊だ。
人権NGOアムネスティ・インターナショナルのおすすめ本
『かさをささないシランさん』
作者:谷川 俊太郎/アムネスティ・インターナショナル/絵:いせ ひでこ
出版社: 理論社 (1991/03)
人権NGOのアムネスティ・インターナショナルと詩人谷川俊太郎が作った絵本というだけで、一風変わっていて興味が引かれる。
雨にぬれて歩くことが好きな男が、人と違うから逮捕されてしまうというお話。物語だが、こういった不平等な現実が世界にはあふれている。絵本なので、子ども向けに書かれているが、大人にも読んでもらいたい。