子ども食堂の課題とは?東京は400カ所以上、全国で3700カ所

子ども食堂の課題社会課題

子ども食堂の数が全国で3718カ所となり、2018年調査の2286カ所から約1.6倍になった。NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえが6月発表した。都道府県別では東京都が最も多く448カ所。最も少ないのは秋田県の11カ所。同団体は、「子ども食堂は子どもの健全な育ちのため、また共生社会のためのインフラとなりつつある」という一方で、「貧困家庭の子どもを集めて食事させるところとの誤解が消えない」と課題もあげた。

子ども食堂の公的な定義はない。形態は多様であり、子ども食堂という名称以外にも「みんな食堂」など様々な名称で開かれている。子どもとその保護者だけでなく、地域住民も参加するなど、「誰もが自由に参加できる地域交流拠点」と位置付けている拠点が多いという。

子ども食堂を語る際に、子どもの貧困や、一人親世帯の支援などと合わせて取り上げることも多い。貧困家庭の子どもに食事を提供するところが、子ども食堂だという印象もある。同調査によると秋田県の団体は、「資金と人材不足、場所の確保の困難。こども食堂=貧困というマイナスなイメージを持つ人が多く理解に時間がかかる」と語ったという。

子ども食堂が貧困家庭の子どもたちの支えとなることは重要である。その上で、インクルーシブにすべての地域住民が集うことができ、支え合う地域社会をつくる拠点のなることが期待されている。

関連記事:子ども食堂を知るおすすめ本を厳選

コロナで子ども食堂の危機 再開は約3割 資金難やボランティア不足課題に

子ども食堂が危機に瀕している。地域の子どもたちの居場所として重要な役割をはたしてきた子ども食堂。新型コロナウィルスの影響で開催を中止していたが、9月時点で再開できたのは24%。10月再開予定を含めても約3割だ。今後再開を予定しているところもある一方、「まだ予定が立っていない」という団体が5割近くにのぼった。

調査をしたのはNPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ。9月20日~28日にアンケートを実施し39都道府県342軒から回答があった。

子ども食堂は人が集まり、共に食事をすることでつながりを生んだり、ゆっくり時間を過ごせる自分の居場所というのが醍醐味である。過ごす時間も長くなるため、一般の飲食店よりもコロナ渦での開催は神経を使うことになる。

再開できない理由で最も多いのは感染対策。その中には「感染をしてしまったときの不安」「批判にさらされる」「責任の所在」といった悩みがあるという。地域では顔の見える関係も多い分、犯人扱いされてしまう懸念もある。今後、子ども食堂がのびのびと再開できるようになるには地域の人たちであたたかく支えあう視点も必要だ。

むすびえの調査では「資金不足」や「ボランティア不足」で困っていると回答も多かった。これまで通りの開催ではなく「お弁当やパントリーにすることで追加の経費がかかる」という声もある。 他にも公共施設など「無料で使える施設が使用中止が使えなくなり費用負担が増えた」ことや感染対策での経費増も。 対面でのボランティアも集まりづらくなっている。こうした要因がこれまでもぎりぎりの資金や人手で開催していた子ども食堂の再開に歯止めをかけることになっている。

むすびえ湯浅誠理事長は「ヒト(ボランティア)・モノ(場所)・カネ(資金)という活動の基本3要素すべてにわたる困り感を抱えている」と指摘した。