特定技能外国人の人権を守り、働く選択肢を広げるプラットフォームを作る「SDGsHelloWork」

SDGsHelloWorkNPOとは

特定技能制度とは、国内での人手不足の課題解消のため、外国人を受け入れる制度です。2019年から始まった制度ですが、もともとは技能実習制度という発展途上国の若者が日本で技術を学び、母国に持ち帰るという目的の仕組みがありました。

しかし、この制度は問題も抱えています。技能実習制度による外国人が人権侵害にあたるような過酷な労働環境によって、失踪するという事例も多々起きているのです。出入国在留管理庁によれば、2021年の失踪者は約7千人となっています。特定技能も例外ではなく人権侵害が起きる可能性があります。

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「選択肢の少なさ」や「悪質なブローカーの存在」

なぜ人権侵害が起こってしまうのか。社会保険労務士であり、NPO法人SDGsHelloWork代表理事の岸本貴久さんは「選択肢の少なさ」や「悪質なブローカーの存在」を指摘します。全国に7000社あるという特定技能外国人の就職・転職を支援するための「登録支援機関」。7000社に求人が分散されてしまっている課題と、中には紹介するだけの悪質な機関も存在するといいます。

そこで、NPO法人SDGsHelloWorkでは、散らばっている求人をまとめて掲載するプラットフォームを2023年公開する予定です。このプラットフォームによって、特定技能外国人は自分に合った仕事を見つけることができ、プラットフォーム化することで悪質な機関も排除する仕組みとすることを目指しています。

特定技能外国人の状況

岸本さんは特定技能制度の登録支援機関の一つとして活動も行ってきました。その中で課題に気づき2022年10月、NPO法人SDGsHelloWorkを設立しました。

団体設立に至る一つの出来事がありました。
一人のベトナム人がレストランで働くことになったものの、人間関係などの理由によってやめざるをえなくなってしまいました。しかし、すぐに転職先を見つけることができませんでした。希望に合った紹介できる求人が少なく、結果として帰国することになってしまったのです。岸本さんは「簡単に転職することが難しいため、日本に残るには無理にでも働き続けなければならないのです」と話します。

出入国在留管理庁の資料では、2022年6月で特定技能在留外国人数は8万7471人。国籍としてはベトナムが最も多く5万2748人。次いでインドネシアが9481人。フィリピン、中国、ミャンマー、カンボジア、タイ、ネパールと続きます。

分野では、「飲食料品製造業」が2万9617人で全体の33.9%。「素形材・産業機械・ 電気電子情報関連製造業」が1万7865人(20.4%)、他には農業、介護、建設、外食があります。

NPO法人SDGsHelloWorkの目指すこと

こうしたアジア各国から多くの外国人が特定技能として来ている状況で、「マッチングするだけではない支援も必要」だと岸本さんは指摘します。そのためプラットフォームでは、外国人支援を行うNPO団体とも連携して適切な支援を行います。

プラットフォームには求人を無料で掲載できる一方で、ブローカーを排除するための通報システムも設置予定といいます。「労働力ではなく、一人の人として関わらなければならいのです」と岸本さん。

団体名「SDGsHelloWork」にもSDGsとある通り、すべての人に働きがいのある人間らしい仕事に就いてもらいたいという理念のもと、「誰一人取り残さない」といいます。岸本さんは「マッチングをして喜んでもらえると嬉しいです」と話しました。NPO法人SDGsHelloWorkのプラットフォームが始まることで、特定技能で日本に来る外国人の人権が守られ、受け入れる企業の人手不足も解消され、誰もが生き生きと活躍できる社会に近づいていくことでしょう。

SDGsHelloWorkのクラウドファンディング

NPO法人として、就職困難者に特化した第3のハローワークシステムを作りたい!
就労資格「特定技能」外国人の、日本の人材不足の業種への受け入れが進んでいます。制度としては転職可能ですが、実情は転職先を探せず技能実習生同様に人権侵害につながる可能性や、母国送還となる事例が多くあります。インターネットによって日本発、NPO法人による第3のハローワークを一緒につくりませんか。