難民認定者数・申請者数の推移―「日本の認定少ない問題」

難民認定者数推移NGO

難民認定者数は海外と比較して日本が少ないという指摘は何年も言われ続けている。10年間の難民認定者数推移をみると申請者数は増えているものの認定数は微増・微減を繰り返している。

難民とは紛争や災害、迫害などによって命の危険から住む地域から逃れ他国へ逃れる人たちのことをいう。世界には2600万人の難民・4570万人の国内避難民がいる。実は物理学者のアインシュタインもユダヤ人ということで難民となったことがあるそうだ。内戦が続くシリアから逃れるシリア人難民が100万人を超えたり、ロヒンギャ難民やベネズエラからの難民も増えている。世界の状況がかわっていても、日本の難民認定者数は増えない。この難民問題に対してNGOが声明を出すなど様々な論争があるが、この記事では難民認定者数・申請者数の数字だけをまとめている。

2019年の難民認定者数・難民認定申請者数

2019年の難民認定者数は44人。そのうちアフガニスタンが16人と最も多かった。
申請者数は1万375人。その内、461人は過去にも認定申請をしたことがある人たち。申請者数は昨年から118人の微減。申請者の国籍は全部で76カ国。スリランカ、トルコ、カンボジア、ネパールなどが多い。すべての申請者の62%ほどとなった。

2008年は1599人だったが、2016年以来、毎年1万人を超えている。一方、難民認定者は伸びていない。1万人を超える申請者に対して、認定者数は改善が見られない状態が続いている。

2018年以前の難民認定者数・難民認定申請者数

2018年は難民認定者は42人。前年の倍以上であった。認定者はコンゴ民主共和国が13人と最も多かった。申請者数は1万493人。人道配慮による在留許可数は40人であった。
申請者の国籍はネパールが最も多く、ついでスリランカ、カンボジア、フィリピン、パキスタンとなった。

2017年

難民認定者数は2017年20人だった。難民認定申請数は1万9628人。この数年で群を抜いて多い。申請者の国籍は82カ国。フィリピンが4895人、ベトナム3116人、スリランカ2226人、インドネシア2038人、ネパール1450人とアジアの国が多くなった。国際情勢ではコンゴや南スーダン、ロヒンギャ難民が増えている。人道配慮による在留許可数は45人。

2016年

2016年は難民認定は28人。申請者数は1万901人。人道配慮による在留許可数は97人。認定者は前年とほぼかわらなかったが申請者数が大きく増加した。

国籍はインドネシア1821人、ネパール1451人、フィリピン1412人、トルコ1143人、ベトナム1072人。他にスリランカやミャンマー、インドなどがつづく。

2015年

2015年は難民認定は27人。申請者数は7586人。人道配慮による在留許可数は79人。認定者の実数は少ないが、前年の倍以上の数字となった。

国籍はネパール1768人、インドネシア969人、トルコ926人、ミャンマー808人、ベトナム572人。スリランカやフィリピン、パキスタンなどがつづく。

2014年

2014年は難民認定は11人。申請者数は5000人。人道配慮による在留許可数は110人。認定者は11人と前年から微増。

国籍はネパール1293人、トルコ845人、スリランカ485人、ミャンマー434人、ベトナム294人。ほかに、バングラデシュやインド、パキスタンなどがつづく。

2013年

2013年は難民認定は6人。申請者数は3260人。人道配慮による在留許可数は151人。認定者は6人と過去最低水準となった。

国籍はトルコ658人、ネパール544人、ミャンマー380人、スリランカ345人、パキスタン241人。ほかにバングラデシュやインド、ガーナなどがつづく。

日本で難民が少ない理由

シリア人が地中海を渡り、ヨーロッパへ入っていく映像を目にする機会が増えているが、それ以前の数字でも、アメリカでは年間2、3万人、ドイツで年間数万人、フランスでも数千人と、欧米は難民受け入れを積極的に行ってきた。欧米が多いとも思えるが、隣国の韓国でも申請した2500人の内100人弱を認定している。かたや日本は11人。難民に寛容な国とは言い難い。

難民が少ない理由に、日本政府に提出する書類の多さがある。難民申請の結果を待つだけで、2、3年かかることもあり、その間も生活していなくてはならない。JARでは、その間の生活サポートや、書類作成のサポートなどを行っている。生活するためには、まず働かなくてはならないが、難民の人たちが就労することはとてもハードルが高い。就労資格を得ることから始まるが、資格を得たとしても、言葉や文化の問題があり日本で働くことは難しいのだ。