沖縄サンゴ礁問題 開発がサンゴやウミガメの環境を破壊する

石垣NPO 社会課題

サンゴ礁や絶滅危惧種のウミガメが生息する沖縄県石垣市白保の海岸に、大規模リゾート計画が進んでいる。環境を破壊する恐れのある建設に待ったをかけるため、世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は6日、沖縄県知事に意見書を提出した。

白保の海は、世界最大級のアオサンゴの群集があることで知られる美しい海だ。環境省のレッドリスト掲載種(絶滅危惧種)であり、国際的にも絶滅が懸念されているアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの三種類のウミガメの産卵が確認されている世界的にも貴重な海岸でもある。

だが、この貴重な大自然の中に、石垣島白保ホテル&リゾーツは年間10万人宿泊規模のリゾートホテルを建てる計画を11月に石垣市に提出した。

石垣市は開発計画について「不同意」と判断している。開発許可の最終審査・決定機関は沖縄県となる。WWFジャパンは真摯な対応を求めている。

具体的に懸念されるのは、ホテルの排水によるサンゴ礁生態系への影響や光害(過剰な光)によるウミガメの産卵への影響、観光利用の急増によるサンゴ礁域の保全利用ルール遵守への懸念などがある。