難民とは——世界には5950万人の難民、日本は11人のみ認定

2015/11/25 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


「日本では、2014年に5000人が難民申請をしている。しかし、難民認定をしたのはわずかに11人、1%未満だ」。11月20日、NPO法人難民支援協会(JAR)主催の「Refugee Talk-難民を学ぶ夕べ」に参加した。この日のテーマは自立に向けた就労支援。日本は難民受け入れが海外と比較して圧倒的に少ない国なので、あまり馴染みがない難民のことを噛み砕いて伝えてくれるイベントだった。

難民は、迫害から命を守るために母国を離れ逃れてきた人のことを言う。実は物理学者のアインシュタインもユダヤ人ということで難民となったことがある。最近では、内戦が続くシリアから逃れるシリア人難民が100万人を超えたというような報道もあった。他にも、政治的な理由や、同性愛者などが国にいると迫害されるため、難民となり他国へ逃れている人々が、2014年末時点で、世界で5950万人も存在している(国際難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表)。

シリア人が地中海を渡り、ヨーロッパへ入っていく映像を目にする機会が増えているが、それ以前の数字でも、アメリカでは年間2、3万人、ドイツで年間数万人、フランスでも数千人と、欧米は難民受け入れを積極的に行ってきた。欧米が多いとも思えるが、隣国の韓国でも申請した2500人の内100人弱を認定している。かたや日本は11人。難民に寛容な国とは言い難い。

難民が少ない理由に、日本政府に提出する書類の多さがある。難民申請の結果を待つだけで、2、3年かかることもあり、その間も生活していなくてはならない。JARでは、その間の生活サポートや、書類作成のサポートなどを行っている。生活するためには、まず働かなくてはならないが、難民の人たちが就労することはとてもハードルが高い。就労資格を得ることから始まるが、資格を得たとしても、言葉や文化の問題があり日本で働くことは難しいのだ。

「もっと難民の人たちが会社で働くという道を作っていきたい」と、JAR事務局次長の吉山昌さんは話した。「ミャンマーの難民キャンプから日本に来た人の就労サポートをしたときは、トラブルもあったが、経営者の理解があったことで、うまくいった」と、一例を紹介。単純に仕事を紹介するだけではなく、雇用する側の社員や経営者にしっかりと難民のことを理解してもらうことが重要だ。「難民を受け入れることで職場もプラスに変わっていく」と強調する。現在は、難民の人たちと会社をマッチングする会社説明会も開く。雇う側の不安の声を解消するための取り組みだ。

JARでは、就労支援など直接的な支援活動だけでなく、政策提言や広報にも力を入れている。毎月開催している「Refugee Talk-難民を学ぶ夕べ」だけでなく、難民アシスタント養成講座なども企画している。年1回行っているチャリティラン&ウォークでは、ボランティアも募集しているので、知るだけでなく行動をしてみたい人におすすめだ。

〜〜〜〜〜〜基本情報〜〜〜〜〜

■団体名:特定非営利活動法人 難民支援協会
■創設年月日:1999年7月17日

■特定非営利活動法人(NPO法人) 認定NPO法人も認証
■職員数:22名(非専従職員含む)

■所在地:東京都新宿区四谷1-7-10 第三鹿倉ビル6F
■TEL:03-5379-6001 FAX:03-5379-6002
■ウェブサイト:https://www.refugee.or.jp/

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2015/11/25