南スーダンの紛争解決に「農業」で取り組むNGO

2017/11/05 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


いくつもの武力紛争が世界で繰り返されている。紛争は多くの人から住む場所を奪った。6560万人。2016年、国外に逃れた難民や国内で住まいを失った避難民の数は過去最高となった。

なぜ紛争は繰り返されるのか。紛争が再び起こらないように、世界で紛争の「再発防止」に取り組むのが、認定NPO法人 日本紛争予防センター(JCCP)だ。

JCCPは現地の人が「被害者・加害者」から「平和の担い手」となることを目指し、各国でさまざまな活動に取り組む。南スーダンでは共同作業を通じた「民族融和」の活動を行う。

■農業が紛争予防になる

10月にあったJCCP主催の南スーダンの今と未来を語るイベントで、理事長の瀬谷ルミ子さんは「紛争が続いていることで、争いあうことが当たり前になってしまっています。支援物資をめぐって争いになるなど、小さなもめごとでも、爆発してしまうこともあります」と現地の状況を説明した。

「南スーダンは部族間の対立が盛んです。だから紛争予防の活動といっても現地の人たちは集まらない。そこで住民みんなが興味を持つ野菜栽培を始めました。野菜という人々をつなげる要素を作った。栽培から加工の仕方も教えました。野菜栽培の活動でお互いに助け合う気持ちが生まれています」。

コミュニティリーダーへは紛争解決の研修を行なったり、カウンセラーの育成も行う。「暴力を使わないコミュニケーションが重要。予防のアプローチやリーダーシップを学ぶことで、リーダー同士は関係が良くなってきました」。

南スーダンは2011年に独立した新しい国だ。人口は1200万人ほど。だが、2013年に内戦が起こり、2016年に戦闘が激化した。今年2月には飢饉を宣言するなど、厳しい現実が続いている。これまでに約3900万人が家を失い、ウガンダなどへ逃れ難民となった人は100万人ほどという。

イベントで来日した南スーダン人スタッフのルバイ・ティングワさんは「まずは平和。今度日本に来たときには紛争の話ではなく、南スーダンの美しさを見せたいです」と今後の目標を語った。

瀬谷さんも「平和って、切実。日本にいる私たちが感じる平和とは意味が違う。現地の人たちが一緒に作業することや、最低限は一緒にいることが大切」と伝えた。


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2017/11/05