近畿労働金庫は、2025年度から新たに「推しのNPOプロジェクト」を開始しました。推しのNPOプロジェクトは、子どもの貧困や孤立、不登校など、各地で深刻化する子ども・子育てに関する社会課題の解決を目指す取り組みです。
近畿にある全51の営業店が、それぞれ地元で活動する非営利団体(NPO)の中から「推しのNPO」を選定。地域の顧客や会員とともに、その活動を応援していきます。
「推しのNPOプロジェクト」とは
推しのNPOプロジェクトは、近畿ろうきんの営業店と、出資加入する会員労働組合が連携し、地域のNPOを支援する仕組みです。
まず、各営業店の「店推進委員会」が中心となり、自分たちの地域で子ども・子育て支援に取り組むNPOの中から、目的や活動に共感できる団体を「推しのNPO」として選びます。
選ばれた「推しのNPO」には、年1回寄付が行われます。寄付額は、営業店や会員労働組合が協力して実施する「金融教育セミナー」や「お金の相談会」など、ろうきんの利用促進につながる活動の量と成果に応じて決まるのが特徴です。寄付額は10万円〜20万円の範囲で変動します。
寄付を受けたNPOは、その使い道や成果を、営業店・店推進委員会・労働組合に定期的に報告します。これにより、「NPO × 労働組合 × ろうきん営業店」という新しい協力関係を築き、地域の子どもを取り巻く社会課題の理解と解決を目指します。
この取り組みは、地域貢献への関心は高いものの具体的な方法に悩む労働組合と、活動を広げたいが人手や資金が不足するNPO、双方の課題を解決することが期待されています。寄付による経済的支援だけでなく、労働組合とNPOのネットワークが広がることで、多様な子ども・子育て支援の取り組みが生まれ、社会課題の改善につながることが見込まれます。
各地の「推しのNPO」事例
奈良支店推し:NPO法人奈良情熱学校
奈良情熱学校は、耕作放棄地を活用した無農薬自然農業や、親子が一緒に楽しめる遊び場の企画・運営を行っています。特徴は、子どもだけでなく親にも元気になってもらうこと。
親子で竹の水鉄砲を手作りし、全身びしょ濡れになって遊んだり、多様な家族が交流して笑い合える企画を実施したりしています。親と子が同じ目線で楽しむことで、双方の自己肯定感を高め、地域全体の活力向上につなげています。
伏見支店推し:NPO法人そらいろプロジェクト京都
美容師を中心に、障がいのある子どもを含めたすべての人の笑顔のために活動。
「髪を切る」という当たり前の体験が難しい人のために、受け入れ可能な美容環境を整えるほか、美容業界や社会全体を変えていくための啓発活動も行っています。
直接支援と意識改革の両輪で、誰もが安心して暮らせる地域づくりを目指しています。
東大阪支店推し:NPO法人チェンジングライフ
親や頼れる大人、そして帰る家を同時に失った若者を支援。少年院や鑑別所を出所した人の自立サポートや、18歳を超えて行政の一時保護対象外となった青少年の生活支援を行っています。
理事長自身もかつて支えられた経験があり、「子どもが育った環境によって、夢を諦めなければならない現状を変えていきたい」という想いで活動を続けています。
地域の想いを形にするプロジェクト
全51営業店がそれぞれ選んだ「推しのNPO」は、活動内容も支援の形も多様です。しかし共通しているのは、「子どもたちの未来を守る」という強い想いです。
金融機関のネットワークと地域の力を組み合わせることで、社会課題解決のための新しい連携モデルが生まれています。
今後、交流やイベントを通じて、このプロジェクトがどのように広がり、地域の子どもや家庭に力を届けていくのか、注目が集まります。


