ウェザーニューズは、2024年2月の能登半島地震での経験を踏まえ、災害支援団体に向けて法人向け気象情報「ウェザーニュース for business」を無償提供することを発表しました。これは、被災地で支援活動を行う非営利団体の安全確保と、復旧・復興活動の円滑な遂行を支援するための新たな取り組みです。
同社が持つ気象予報の専門技術を活かし、現地の気象リスクを正確に把握しながら、支援活動をより安全かつ効率的に行うことを目的としています。
災害支援現場で求められる「気象情報」とは?
日本では毎年のように地震や台風、大雨による大規模災害が発生しています。発災直後には、多くのボランティア団体やNPOが支援活動にあたりますが、天候状況の変化は活動の安全に直結する重大な要因です。
とくに、雨による二次災害(土砂災害や河川氾濫など)は被災者だけでなく支援者自身の命にも関わります。そのため、活動現場でリアルタイムに気象リスクを把握し、安全を判断できる仕組みが求められていました。
支援のきっかけは能登半島地震――現地で見えた課題
ウェザーニューズでは、能登半島地震の被災地で社員有志がボランティア活動に参加しました。現地での活動を通じて、被災地の復旧・復興に支援団体が必要不可欠な役割を果たしていること、そして現場の気象情報の重要性を改めて実感したと言います。
この経験をもとに、被災地の復旧・復興活動がより安全に進められるよう、気象情報の活用を支援したいという想いから、災害支援団体向けに気象情報をカスタマイズしたサービス「ウェザーニュース for business」の無償パッケージ化が決定されました。
「ウェザーニュース for business」でできること

最大150地点のピンポイント天気を共有
災害支援団体が登録した活動地点に対し、最大150か所のピンポイント気象情報を提供。各地点の天気、気温、風速、雨雲の接近状況などを、団体内の最大30人とリアルタイムで共有できます。
雨雲の動きは30時間先まで予測可能で、積算雨量による大雨リスクや停電の可能性、避難情報なども一目で把握できます。
スマホ・PC両対応で現場でも活用しやすい
現地ではスマートフォンでのプッシュ通知(雨雲接近・地震速報・津波警報など)を活用し、作業中の即時判断を支援。事務所ではPCで広範囲のデータを確認し、今後の計画やミーティングに役立てることができます。
団体内での情報共有を支える「リポート機能」
このサービスには、ボランティア活動に特化したリポート機能も搭載されています。現場での写真やコメントをアプリから投稿できるほか、あらかじめ設定された設問に回答する形で作業報告も可能です。
団体内で活動状況や注意ポイントを可視化できるため、安全確認や意思決定のスピードが向上。PCでは地図上にリポートが表示されるため、支援エリアの全体把握にも有効です。
提供対象と利用条件
この無償提供の対象となるのは、以下のような非営利かつ災害支援を主な活動とする団体です:
- 1.非営利の団体
- 2.主な活動が災害支援
- 3.原則、被災地滞在型団体(5年以内に1ヶ月以上、被災地に滞在して活動した実績があること。地元団体も含む)
詳細および申請は、公式サイトから行うことができます。
▶ 申込はこちら
ボランティア活動を“天気”で守る——企業としての責任と挑戦
ウェザーニューズは「いざという時に、人の役に立ちたい」という創業理念を掲げ、気象情報の提供を通じて人々の命と生活を守る取り組みを続けています。すでに、国内外の企業・機関・個人に向けて防災・減災に関する多様な情報提供を実施してきました。
今回の取り組みもまた、「企業だからこそできる支援」として注目されるべきものであり、気象テクノロジーが被災地の支援現場でどのように活用されるかを示す好例です。
支援者を支える情報インフラの必要性
被災地で活動する支援者たちが、安心して、迅速に、そして効率よく動くためには、現場の状況を即時に把握できるインフラが必要不可欠です。
「ウェザーニュース for business」は、そのニーズに応える形で、企業の技術力を社会貢献に結びつける新しいモデルとなっています。今後、より多くの災害支援団体にこのサービスが活用され、安全で持続的な支援活動につながることが期待されます。


