着物着付けボランティアが広がる――「きものっ子」が七五三や成人式の思い出に無料で着付け

着物着付けボランティア ボランティア
写真提供:横浜着物ボランティアグループきものっ子

七五三や成人式の晴れ着を着て思い出を残したい。そんな願いに応えてくれるのが「横浜着物ボランティアグループきものっ子」の活動です。月に一回ある着物体験の日に、無料で着物着付けボランティアが着付けをしてくれます。七五三や成人式の着物を着たい人や、親子で着物を着てみたい人、経済的な事情で着物を着るのを迷っている人など様々な境遇の方に「着物の思い出」を作るお手伝いをしてくれます。

活動を始めたのは、着付けの専門店や着付け教室を運営する小西歩さん。ゆくゆくはきものっ子のような着物着付けボランティアがいろいろな地域に広がっていってほしいといいます。

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着物着付けボランティアとは

「横浜着物ボランティアグループきものっ子」の着物着付けボランティアは、七五三や成人式などの晴れ着の着付けを行う活動です。月に1度、1日3組限定で、着物はレンタルができ、写真は参加者がご自身のカメラやスマートフォンで自由に撮影ができます。

写真提供:横浜着物ボランティアグループきものっ子

着物体験で必要なものとしては、「肌着やキャミソール、スパッツやステテコ」など最低限の持ち物で参加できます。着物体験会は横浜市神奈川区にある「はーと友神奈川」で行われます。詳しい場所やスケジュール、応募についてはきものっ子のホームページで最新情報が確認できます。

「着物の思い出きものっ子がお手伝い」

昨年は一年で50人ほどが参加。参加者の中には「子どもが3歳のときは経済的事情で着物の写真が撮れなかったので、いま7歳になって着物を着た写真が撮れてうれしい」という声もあったといいます。

参加した人からは感謝の言葉をいただく活動ではありますが、小西さんは「ボランティアと言っていますが、着物の着付けを”してあげている”のではなく、”させてもらっている”と思っています」と話します。

きものっ子のキャッチコピーは「着物の思い出 きものっ子がお手伝い」。着物体験の参加条件は設けていないというように、様々な事情で七五三や成人式の着物を着てみたいという方々に、良い思い出を作ってもらいたいという想いがこの言葉に表れています。

ボランティアも実践の機会となってうれしい

着物着付けボランティアは、小西さんの着付け教室に通うメンバーが行います。きものっ子の活動を始めるにあたって、スクール生に声をかけたところ、ほとんどの人が共感し、活動に参加してくれたといいます。

「皆さんお仕事もあるので毎回、全員が参加というわけではないですが、全部でメンバーは14人います。運営委員となってくれていて、活動日の一週間前には事前打ち合わせも行っています」と小西さん。

着物着付けボランティアに参加するメンバーからは「技術や接客の勉強になっている」といった声が多いといいます。

カットモデルのように色々な地域に広がっていってほしい

きものっ子の活動は横浜市内ですが、東京都や埼玉県からはるばる参加してくれた方もいます。様々な事情から七五三や成人式のタイミングで晴れ着を着られなかった人たちへのニーズは多いのかもしれません。

小西さんは着物着付けボランティアを「美容院のカットモデル」のようだといいます。着付けるボランティアも着付けてもらう人もどちらも喜ばしい。「自分たちの活動が大きくなるというよりも、きものっ子のような取り組みをする人たちがいろいろな地域に増えていってくれたらうれしいです」

この活動が広がっていくことで、すてきな「着物の思い出」をもつ人たちが少しずつ増えていくでしょう。

横浜着物ボランティアグループきものっ子 ホームページはこちらから

https://kimonokko.jimdofree.com/