ソフトテニスが今、存続の危機?にあります。
ソフトテニスは、中学や高校の部活動として馴染みがあるスポーツです。一方で、硬式テニスと比べるとプロがなかったり、オリンピック競技ではなかったりと、学校の部活動以外で続ける人が少ない現状もあります。
◆ソフトテニスの人口
日本ソフトテニス連盟によると「登録会員数は40万人を越えており、その内、中学生登録会員数は約26万人で全登録の65%ほど」とあります。
参考:https://www.jsta.or.jp/wp-content/uploads/2019/03/bukatu_shidou_c.pdf
つまり、中学生の競技人口が多いということ。
◆学校の部活動の地域移行
競技人口の偏りがある特徴がある中、ソフトテニス人口減少に繋がってしまいそうな世の中の動きもあります。
これまで部活動の指導は、中学・高校の先生が無償で担当するという実情がありました。この負担を軽減するために、部活動の指導を地域のクラブなどへ移行しようという方針ができたのです。部活動の地域移行自体は、教員の負担軽減や少子化への対応となり、期待の声もあります。
一方で、ソフトテニスの振興へ取り組むNPO法人サースティーThirstyの本宮雅章さんは、「働き方改革における教職員の方々の負担軽減を目的としたもので素晴らしい改革ではありますが、中学校から気軽に始める生徒が多いソフトテニスにとっては致命的で今後ソフトテニス人口は減っていくと予想されています」と課題を指摘します。
◆ソフトテニスの未来構想
日本ソフトテニス連盟は、長期基本計画として、ソフトテニスの未来構想 (2022~2041)を掲げています。その中で掲げているのは、「2040年のオリンピック参入」です。
以下は、未来構想の引用です。
ソフトテニスは日本国内でジュニア層からシニア層までの幅広い年代に多くの競技人口を有するスポーツとなっていますが、昨今の少子高齢・人口減少社会の進展により競技人口が減少傾向にあります。その対策として全世代のソフトテニス愛好者が夢と感動を持てる、より魅力あるソフトテニスをつくりあげていく必要があります。特に、次世代を担う子供たちが希望に夢を輝かせることができる取組が重要です。そのため、日本ソフトテニス連盟では、長期基本計画である未来構想(2022~2041)を策定し、その柱のひとつとして「2040年のオリンピック参入」を目指すこととしました。
過去に東京2020オリンピック競技大会への参入を目指し様々な活動に取り組みましたが、参入基準や条件を満たすことができずに断念した経緯があります。それらを克服するには、莫大な資金と多くの人材を投入すること。また、日本ソフトテニス連盟のみならず国際ソフトテニス連盟(ISTF)による国際普及やIOC等への働きかけが不可欠になってきます。これらを考え、オリンピック参入にチャレンジするべく、国際ソフトテニス連盟(ISTF)と緊密に連携していきます。
そのためにも、先ずは実績のあるアジア競技大会の正式種目として継続させることを最優先とし、併せて日本国内の競技者普及活動とジュニア世代からの選手強化を並行して実施し、国内外のソフトテニス競技の振興と魅力向上を推進することがこの取組の両輪になると考えています。オリンピック参入の実現に向け、日本ソフトテニス連盟の各専門委員会・部会をはじめ、関係団体との連携を図りながら国際普及を一歩一歩前進させることによりソフトテニスの発展につなげていこうとするものです。
https://www.jsta.or.jp/wp-content/uploads/schemes/chouki-keikaku2022.pdf
◆ソフトテニスのすすめ ~一番コスパのいい生涯現役型健康スポーツ~
NPO法人サースティーThirsty代表理事の本宮さんは、ソフトテニス人口を増やす活動の中で、ソフトテニスが「一番コスパのいい生涯現役型健康スポーツ」と言います。
その理由はこちら
- 1. 初心者でも手軽に始められる!(地域に大体は活動している団体があります)
- 2. ソフトボールで軽いので女性や子供でも始められる!
- 3. ライトユーザーが多い!(中学校で一番人気のある部活動)
- 4. 初心者と上級者でも一緒に楽しめる!
- 5. 生涯スポーツとしてずっとできる!
◆ソフトテニスの歴史
最後に、
ソフトテニスの歴史は1884年(明治17年)、硬式庭球をもとにして、日本独自のゴムボールを使用する軟式庭球が始まりました。
この明治から続く歴史の長いスポーツは日本の文化でもあり、継承していく必要があります。
NPO法人サースティーThirstyの今後の活動に注目です。