認定NPO法人セカンドハーベスト京都が、学校給食のない夏休み期間中、食料の確保に困難を抱える子育て家庭を支援する「2025年度こども支援プロジェクト」を本格的に始動しました。今年で8年目を迎えるこの取り組みは、低所得で就学援助を受給している約1,200世帯、延べ2,500人以上の子どもたちを対象に、栄養豊富な食料を無償で届けることを目指しています。

長期休み明けに痩せて登校する子どもがいる
このプロジェクトの背景には、日本における子どもの貧困問題、特に夏休み中に給食がないことで、ご家庭が夏休みを憂鬱と感じてしまう現実があります。学校給食は子どもたちの主要な栄養源であると同時に、経済的に困難な家庭にとっては食費を補う重要な役割を担っています。しかし、夏休みのような長期休暇期間中には給食が提供されないため、家庭の食費負担が急増し、子どもたちの食事が不十分になるケースが少なくありません。
こども支援プロジェクトは2018年に始まりました。背景には、一人の教員の「長期休み明けに痩せて登校してくる子どもがいる」という切実な声がありました。
共働き家庭や特にひとり親家庭では、子どもが一人で食事をとることが増え、食の不安を抱えるケースが少なくありません。実際、ひとり親世帯の約50%が経済的な困難を抱えているというデータもあり、物価高騰が直撃する現代において、低所得層への影響は深刻です。
広がる支援の輪:ボランティアとフードバンク活動
プロジェクトの具体的な支援として、7月19日(土)には大規模な食料品梱包作業が行われます。この日、会場には生徒や学生を含む約100名もの市民ボランティアが集結する予定です。ボランティアたちは、1世帯あたりお米5kgを含む総量10kg以上の様々な食品を箱詰めします。

このプロジェクトは、単に食料を届ける以上の意味を持っています。若い世代がボランティアとして活動に参加することは、社会が抱える貧困や格差といった問題に直接触れる貴重な機会となります。子どもたちが直面する困難を知り、自分たちに何ができるかを考えるきっかけとなることで、将来を担う世代の社会貢献意識を高める効果も期待されます。
継続的な支援へ:クラウドファンディングへの協力呼びかけ

セカンドハーベスト京都は、長期休暇中に子どもたちが栄養不足に陥ることなく、健やかに過ごせるよう、継続的な支援体制の構築を目指しています。現在、この「こども支援プロジェクト」を継続・拡大するためのクラウドファンディングを実施しており、最終目標金額120万円を目指しています。
1000円のご寄付で、1件の子育て世帯へ食品を届けることができます。
セカンドハーベスト京都のこども支援プロジェクトには、「夏休みの子どもたちのお腹が少しでも満たされますように」「応援しています!皆さんの無償の愛で多くの子供たちが笑顔になり、やがて彼らが大人になってまた次の子供たちに笑顔を与えるでしょう」といったメッセージを送られています。
子どもたちの未来を守るための、このプロジェクトへの具体的な支援方法として、認定NPO法人セカンドハーベスト京都の公式ウェブサイト内から、こども支援プロジェクトやクラウドファンディングについて確認できます。
認定NPO法人セカンドハーベスト京都
https://www.2hkyoto.org/
セカンドハーベスト京都とは
セカンドハーベスト京都のミッション
『明日の食に不安のない京都』を目指し食料支援のネットワークを創っていきます。
セカンドハーベスト京都の活動
1.フードバンク
福祉施設やフードパントリー運営団体、こども食堂等に食品を提供します。
2.食のセーフティーネット事業
行政の福祉部門や社会福祉協議会などからの要請に基づき食品支援パックを提供します。
3.こども支援プロジェクト
夏休みなどの長期休暇、準要保護で小学生のいる就学援助受給世帯へ食品を宅配便で届けます。
4.食品ロス削減啓発事業
小学校などに出向き食品ロス削減のための出前授業を実施します。
セカンドハーベスト京都の団体概要
名称 認定NPO法人 セカンドハーベスト京都
代表 澤田政明(理事長)
設立 2015年12月
所在地 〒612-8018 京都市伏見区桃山町丹後18-15 乃園ビル3F


