全国に広がるこども食堂、サミットに約300人が参加

2016/01/17 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


一人親家庭で十分食事が食べられないこどもや、親の帰りが遅く1人でコンビニ弁当を食べるこどもたちに無料や格安で食事を提供するこども食堂が、全国で広がっている。1月11日、こども食堂ネットワークが開いた「こども食堂サミット」には、福島や沖縄、福岡など全国から約300人が参加した。

■ こどもの居場所として一人ひとりととことん向き合うこと

講演では、NPO法人こどもの里理事長の荘保(しょうほ)共子さんが、大阪市西成で35年間こどもに寄り添う活動を続けてきた経験を伝えた。これからこども食堂を始めようと思う参加者は、活動の参考にと熱心にメモをとっていた。

「こどもの里は、5つの大切にしていることがある」と、荘保さんは言う。一つは、「必要とする人は誰でも利用できる場であること」、それから「遊びの場、休息の場であること」。どのような背景がある人でも、自分のペースでいられる場であることが大切だ。

それから、「学習の場であること」。自分たちのいる地域のことを知り、社会背景を知ることで、自分や人を尊重できる人になる場としている。こどもの里がある釜ヶ崎は日雇い労働者の人たちがたくさんいるまちだ。こどもたちは、野宿をする彼らのところへ夜回りをしたり、労働者のおじさんたちだがプレーパークを手伝ってくれたりと、共に助け合って生活している。

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また、「利用するこどもたちや保護者の抱える様々な問題を受け入れられる場であること」。こどもの里には、耳の不自由な子もよく来るので、常連のこどもたちは簡単な手話を覚えている。けんかも手話でする。

「より弱い立場の友達と社会の谷間におかれている友だちと共に助け合って生きていける場であること」を大切に夜回りや地域での活動、日々の生活を行っている。

こどもたちと長年寄り添ってきた荘保さんは、これからこども食堂をつくる人たちに向けて「こどもたちは問題児ではなく、問題を抱えて困っている子」、「親から見捨てられ感がある子もいる。こどもの居場所として一人ひとりととことん向き合うこと」と、メッセージを伝えた。

■ 地域とのつながりを大切にするこども食堂

こども食堂を都内で始めている団体メンバーのパネルディスカッションでは、「おせっかいな人たちがたくさんいる地域のまなざしの中で育っていく」、「地元の野菜を使う地産地消をしている」など地域の中で活動していくことの重要性を話した。

三鷹市でこども食堂を行う女性は、「練馬での勉強会で、現在の仲間と出会った」と話した。参加者たちは交流会で、「福岡の人集まれ、沖縄の人集まれ」と自らの地域で同じ想いをもつ仲間とネットワークを作った。

荘保さんは、「貧困と虐待は同一線上」と話した。母子世帯の8人に1人に虐待の経験があり、虐待の背景には貧困がある。こども食堂が全国に増え、貧困家庭のこどもや親の安心できる居場所となれば、貧困、虐待などこどもたちが抱えるさまざまな問題を地域で支えることができるようになる。

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こども食堂ネットワーク事務局
電話:03-5365-2296 FAX:03-5365-2298
ウェブサイト:http://kodomoshokudou-network.com/
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こども食堂ネットワークでは、こども食堂をはじめたい人向けに「こども食堂のつくり方講座」を実施している。詳細は、ウェブサイトより。


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2016/01/17