大学生のときにこそ、児童養護施設でボランティアをしよう

2015/11/26 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


親がいない、親が育てられない、児童養護施設にはさまざまな理由から保護や養育を必要としている子どもたちが暮らしている。全国に約600ある児童養護施設には、約3万人の子どもたちが日常を送っている現状がある。これだけの人数がいる一番の原因は、親からの虐待、特に母親の育児ストレスによるものが多い。

入所する年齢は2才から5才で50%ほど。大人から虐待されたり、生まれたときには親がいなかったり、「生まれてきてよかった」と思う経験を小さいときにできないまま、施設にやってくる。だから、子どもたちにとっての家庭で、そこで働いている大人たちは親のような存在だ。施設で働く保育士や児童指導員、心理療法士など様々な大人たちは、子どもたちに「生まれてきてよかった」と感じられるように、子どもたちに寄り添いながら日々の生活を共にしている。

けれども、家庭と違い、一人でたくさんの子どもたちをみるため、時間の限りがあり、一人ひとりへの愛情がどうしても薄くなってしまう。法律では、「小学生以上の子ども5.5人に対して1人の職員が生活の世話をする」と決められているが、実際には同時に10人以上の子どもたちを相手にすることもあり、全員に目をかけることは難しく、大変な役割を担っているのだ。

そこで、ボランティアの力が必要になってくる。多くの児童養護施設では、ボランティアを募集していたり、地域の大学生のボランティアサークルと連携したり、学習指導や行事をサポートしてもらっている。思春期の子どもたちにとっては、日々を共にする大人たちには話せないことも、年の近い大学生になら話せることもある。定期的にボランティアへ行くことで、子どもたちが心を開いてくれて、本当のお姉さんやお兄さんといった関係になってくる。

児童養護施設の子どもたちは、色々なことを抱えている。共同生活や環境の変化などで、施設を1年で去っていく子どもも多い。だから、大学生ボランティアは、彼らの人生を変えるということではなく、支援という視点でもなく、少しでも寄り添い日常を共にして、勉強を教えたり、一緒に遊んだり、何気ない会話をしたりすることが大切だ。

参加するには、いくつか方法がある。インターネットで検索しても児童養護施設のボランティア情報はなかなか見つけづらい。そこで、児童養護施設に通うボランティアサークルに入る、大学にあるボランティアセンターで募集情報を聞く、近くの社会福祉協議会で情報を探すなど、アナログな方法で探すことがおすすめだ。

仕事をしながら、定期的に児童養護施設に通い続けることはなかなか難しい。だから、大学生のときにしか児童養護施設のボランティアはできないし、年齢が近い大学生だからこそできる役割もある。


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2015/11/26