手話は言語。日本人全員がカタコトの手話を身につけたら社会は変わるかもしれない

2015/11/07 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


手話を完璧に身につけるのは大変だ。聴覚障がい者で手話を用いない人もたくさんいる。手話を使えるということは一つの言語を使えるということで、日本でも2011年に、改正障害者基本法案で手話の言語性が明記された。世界的に見ても手話を言語の一つとして認める動きが広がっているという。つまり、手話は言語であり、一朝一夕に覚えられるものではないということだ。

一方で日本人が長く学び続けている英語はどうか。英語を流暢に話せる日本人は多くはないが、「カタコトの英語」ならば中学で英語を学んだ人なら大体は使えるはずだ。仮に手話を「カタコト」だけ使える人が増えるのであれば、聴覚障がい者の世界は変わるのではないか。聴覚障がいのある人が手話を覚えないのは、手話を覚えても使える聴者(聴覚に障害が無い人のこと)がいないことが理由にもある。仮定の話が続いてしまうが、カタコトでも手話でコミュニケーションできる人が増えるならば、ろう者と聴者の言葉の壁は一気に低くなるのではないか。

アメリカに聴覚障がい者の遺伝子が受け継がれろう者が多く住むマーサズ・ヴィニヤード島がある。ここでは、島民のほとんど全員が島独自の手話を身につけていて、コミュニケーションに口語と手話を混ぜて会話をする。調査によると、島民は誰が聴覚障がい者かあまりはっきりと認識していなかったという。

つまり手話という言語を全員が使えることで、ろう者と聴者のコミュニケーションに不便はなくなるのだ。(もちろん電話などはまた別の課題もあるので全てではないが)。

耳にハンディを持つ人は、日本では100人に1人いると言われている。これは聴覚障がいだけではなく、年と共に難聴となることも含めるので、誰でも耳にハンディを持つ可能性があるということだ。カタコトでも手話を身につけると人が増えれば未来の社会は少し豊かになるのではないか。そんな思いをもってこの記事を書いた。

手話を勉強するには、手話講座を開いている自治体は多いので、それを受けてみたり、地域の手話サークルに入ってみたり、またNHKの「みんなの手話」という番組も楽しみながら手話を勉強できて面白い。V6の三宅健さんがナビゲーターだ。
みんなの手話:http://www.nhk.or.jp/heart-net/syuwa/

また、アプリで手話を勉強できるものも出ている。通勤、通学に勉強してみてもいいかもしれない。

ゲームで学べる手話辞典:
https://itunes.apple.com/jp/app/gemude-xueberu-shou-hua-ci/id779515889?mt=8&ign-mpt=uo%3D4

目標があったほうが身に付くという人は手話検定を目指すのもおすすめだ。
手話検定:http://www.com-sagano.com/kentei/HP/kentei-menu.html

指文字だけでも、カタコトでも話せると学ぶのも面白くなってくる。使う機会を作るために、ろう学校や聴覚障がいセンターなどでボランティアをしてみるとモチベーションもあがってくる。まずは手軽に始められるところから初めてみてほしい。


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2015/11/07