「情報格差は解消すべきか?」(2)

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前回書いた「情報格差は解消すべきか?(1)」にて、「オープン/クローズド」という用語の使い方が不適切だったため訂正する。

状態が二分するという意味でのオープン/クローズドではなく、情報の入手のしやすさ(=情報アクセシビリティ)には、下記のようにいろいろな段階がある。情報アクセシビリティの度合いが正しい言い方となる。

1.アクセシビリティ – 高:あらゆるメディア等に掲載しており、誰でも情報入手可能な状態
2.アクセシビリティ – 中:メディアの一部に掲載、一部の人が知っている(情報非対称性が存在する)、高度なメディアリテラシーを要するなどで、一部の人が情報入手可能な状態
3.アクセシビリティ – 低:企業秘密など、情報の流れがコントロールされており、入手に様々な制約が課されている状態

3の場合のような特殊なケースを除外すれば、2のケースは、共有財として共有されるよう、アクセシビリティには配慮すべきというのは、前回の主旨だ。理由としては、前回も書いた通り、財産の総和が大きくなることにあると考えている。

もう1つの例として、オーケーストアは、「正直経営」というのを前面に押し出しており、顧客の共感と信頼感を生み出し、増収につながっていることがある。「正直経営」とは、例えば、野菜の値上げ情報など、顧客にとって役に立つ情報を包み隠さずお知らせすることにある。この神髄は、顧客の立場に立った経営である。普通であれば、このような企業にとって不利になるような情報は、なるべく出さないで売るのが通例だと思うが、敢えて情報を開放することで、成功している。

ここでも、顧客がベストな買い物ができることと、企業がファンを増やし増収につなげていることとの、Win-Win関係が構築できている。

ここでは、オーケーストアが、顧客と企業の間にある情報格差を解消すべく努力した結果、良い結果を生み出している。このような例からも、情報格差は解消すべきであることが言えると思う。

次回は、情報格差をどのように解消すべきかということを記事にする。

伊藤 芳浩
1970年岐阜県生まれ。名古屋大学理学部卒業後、日立製作所にて、基本ソフトウェア系の開発を経験後、新規事業立上げに関わり、現時点は、Webマーケティング・プロモーションを担当。自分自身、聴覚障害者であり、当事者としての経験を踏まえて、情報格差解消のためのNPOインフォメーションギャップバスターを2011年に設立し、横浜国立大学などで「情報格差問題」「情報リテラシー」関連のセミナーを多数実施。「ダイバーシティ」「エンパワーメント」「合理的配慮」などのテーマでも講演。
NPO法人インフォメーションギャップバスターウェブサイト

2016/10/30 NPO法人インフォメーションギャップバスター理事長 伊藤 芳浩

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2016/10/30 NPO法人インフォメーションギャップバスター理事長 伊藤 芳浩