ダウン症の人をどんな風に見ていますか?——3月21日は世界ダウン症の日

2016/03/24 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


ダウン症の人たちは、見た目や理解不足から、差別や偏見で生きづらさを抱えてきた。3月21日は世界ダウン症の日。世界中のダウン症の人や家族らは、「自分たちのことを知ってほしい」と願い、この日に啓発イベントを開く。イタリアのダウン症サポート団体は、この日に合わせて「HOW DO YOU SEE ME?(あなたは私をどんな風にみているの?)」という動画を公開した。

アンナ・ローズさんは、アメリカニュージャージー州出身、大学に通い、理学療法センターでアルバイトをしていて、バスケットボールや水泳を楽しみ、ダウン症がある19歳の女性だ。動画のメッセージは、「ダウン症がある人の見方を変えてみよう」。ダウン症の多くの人たちは、自分たちの可能性を知ってほしいと願っている。

■ダウン症の特徴と社会の状況

ダウン症の特徴は、筋力や骨の発達、知的な発達など成長スピードが健常な人と比べてゆっくりなことだ。同世代の人と学校に通うと周りについていけずに苦労をすることもある。また、ダウン症の人がどことなく顔つきが似ているのは、顔の中心部にある骨の発達が遅いためだ。

ダウン症の人と健常な人との違いは、21番目の染色体が1本多く3本あることで、21トリソミーとも呼ばれている。約800人から1000人に1人の割合で生まれる(参考:公益財団法人 日本ダウン症協会)。出産が高齢になるほど確率は高くなる。

■ダウン症の人も安心して暮らせる社会を作る

21トリソミーは、赤ちゃんができた後に行う出生前診断で知ることができる。分かった段階で中絶の選択をする人は多く、日本では9割以上だ。しかし、アメリカでは、ダウン症の子どもが増えていると言う。出生前診断でダウン症と分かっても、中絶を選択する人が減少しているからだ。人々の理解が進んだことで、ダウン症でも普通に育てられる社会に少しずつだが変化していきていることが理由の一つだ。(参考:The Atlantic)

ダウン症の人には身近な地域で出会うこともあるだろう。彼らの特徴を理解すれば、特別に扱う必要はなく、他の人と比べて少しゆっくり、丁寧に接すればいい。以前は、障害がある人や、発達が遅い人たちに対しては、慈善の気持ちで接することが一般的だった。しかし、当事者に話を聞くと「自分たちのことを理解し、普通に接してもらいたい」と言う。

ダウン症の人、その家族が、安心して暮らしていくためには、彼らを理解し、彼らが社会に参加できるような社会を作っていくこと。すべての人を包み込むインクルーシブな社会が求められている。

「ダウン症の見方を変える」ための世界ダウン症の日は、2004年から始まった。世界ダウン症連合が制定し、2012年には、国連が国際デーの一つとして位置づけた。日本でも写真展や講演会、ダウン症の子どもたちと一緒に踊るダンスイベントなどが3月21日に、全国各地で開催された。


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2016/03/24