増える外国ルーツの子どもー横浜で寄り添い続けて40年の「信愛塾」

外国にルーツを持つ子どもが増えている。小学校の半数以上が外国ルーツという地域もある。中国人、ベトナム人、ブラジル人、国も多様だ。運動会は6ヶ国語でアナウンスすることもあるという。多様化する地域が増えるにつれ、外国ルーツの子どもたちへの支援ニーズも高まっている。

そうした子どもたちに40年前から寄り添い続ける団体がある。横浜市南区にあるNPO法人在日外国人教育生活相談センター・信愛塾だ。在日外国人の子どもたちの居場所として1978年から活動している。学習支援、生活相談、キャンプなどの体験活動を、時代に合わせ展開してきた。

限られたスタッフで運営するため、活動を担うのは信愛塾に通っている少し上の先輩たちやボランティアの人たちだ。ボランティアには退職後の先生もいる。「教員時代にはできなかった実践ができ、教師冥利につきる」とやりがいを感じているという。

◾︎100人いれば100通りの子どもたち。三歩踏み込むことが大切

信愛塾センター長の竹川真理子さんは「しょっちゅう来る子。試験前だけ来る子。困ったときや、在留資格変更のときに来る子。100人いれば100通りの子どもたちがいます。さまざまな背景がある子どもたち。最初はどういう子かわからないけれど、一歩、二歩、三歩まで踏み込んだときにその子のことが分かってきます」と話した。

三歩踏み込むと、DV・ネグレクトがあること、お風呂に入っていないこと、1日500円で過ごしていてお腹をすかせていること、いろいろなことが分かってくる。子どもたちの親は、介護の仕事をしていたり、夜勤でお弁当を作る仕事をしていたり。子どもとすれ違いになる生活を送る家庭も多い。子どもたちは、食べる、寝る、休むといった基本的なことが満たされていない。

◾︎子どもたちには、身近なロールモデルが必要

「親の姿だけでなく、子どもたちにはロールモデルの存在も必要です。信愛塾で出会う少し上の若者たちには大学、大学院にまで進む人もいます。先輩たちを見て、ちょっとがんばれば自分もそうなれるかもと。夢が膨らんでいく」。

4月からは大学院に進むという中国人の若者は、中学1年のときに日本に呼び寄せられた。「日本語も分からず最初は不安でいっぱいでした」と話す。でも、信愛塾で先輩や周りの人たちに勉強を教えてもらったりと支えられてきた。いまは自分が信愛塾のスタッフとして、母語で勉強で教えたり、信愛塾の事務も手伝っている。

◾︎外国ルーツの子どもたちも生きやすい、理解ある社会に

信愛塾は40年の間、「地をはう、ドロの中をかきわけるような日々でもあった」と竹川さんはいう。でも、子どもたちと同じ目線で接してきて元気をもらうことができた。

スタッフの福島周さんは「マイノリティの子どもたちは課題や苦悩を抱えながら生きています。そういった子どもたちが生きやすい社会に、みんなに理解がある社会にしていきたい」と語った。

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2018/02/07 NPO・CSR ライター 辻陽一郎

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2018/02/07 NPO・CSR ライター 辻陽一郎