東京オリ・パラ施設で違法木材を使わないで-国内外44団体、IOCへ要望書を提出

2017/01/31 国際環境NGO FoE Japan

IOC理事会会場でバナーアクションをするNGOの代表者たち (写真提供:Bruno Mansar Fund)

IOC理事会会場でバナーアクションをするNGOの代表者たち (写真提供:Bruno Mansar Fund)


2016年12月6日、2020年東京オリンピックの経費削減策の議論が続くなか、FoE JapanやFoEインターナショナルのメンバーを含む国内外NGOなど44の市民団体は、国際オリンピック委員会(IOC)に対して、東京の新国立競技場や他の競技会場施設の建設に、違法で非持続可能な熱帯木材が使われる可能性が高いことを警告する書簡を手渡しました。追加的な予防措置やデューデリジェンス対策がとられなければ、生物多様性や気候変動、そして森林への正当な権利を有し森林に依存して暮らす先住民族や地域コミュニティに深刻な影響を与えかねないためです。

特に日本は世界最大の熱帯合板の輸入国で、その木材消費を通して熱帯林破壊を助長しているとして、長年批判にさらされてきました。その木材のほとんどはマレーシアやインドネシアの森林から産出されます。市民団体としては、特に日本の輸入合板のほぼ半分を供給するマレーシア・サラワク州の状況を懸念しています。サラワクは森林減少の速度が世界でもっとも速い地域の一つであり、違法伐採の発生率も極めて高い状況です。そうした違法伐採や非持続可能な林業が、サラワクの先住民族コミュニティが先祖代々守ってきた土地の権利を侵害しているのです。彼らは土地を守るために何十年もの間、政府や伐採会社と闘っています。

東京オリ・パラ関連施設を所管する主体は、国(文科省&日本スポーツ振興センター)、組織委員会、東京都と3つに分かれており、それぞれが木材調達に関して異なる方針を打ち出しています。特に国は2016年5月に成立した新しい違法伐採対策法である「クリーンウッド法」を参照することなく、既存のグリーン購入法で木材調達の合法性等を担保するとのこと。そもそも「現在の違法伐採対策は不十分」との認識に基づき新法が成立したにも関わらず、その新法を無視することなどあってはならないことです。

オリンピックレガシー(遺産)に“違法伐採木材”。こんな恥ずかしいことにならないよう、FoE Japanは今後も監視、提言していきます。

(三柴 淳一)
『Green Earth』vol.61より転載。
この記事は2017年1月時点の情報を元に書かれています。


ボランティアやNPO/NGOについて詳しく相談!

記事を読んでNPOやボランティア活動に興味をもった人、ボランティアの始め方が分からない人、どういうボランティアが他にあるか知りたい人、一度ボランティアコーディネーターにご相談ください。メールでお返事します。NPOやNGOに関わってみたいけどどうしたら良いか分からないなど、どんな質問でも構いませんので、お気軽にフォームからご相談ください。個人の方は無料でご相談を受付けています。

2017/01/31