「鳥の目と虫の目、どこの誰というイメージが大事」教育NPOスタッフが学生に伝えたこと

2017/08/27 NPO・CSR ライター 辻陽一郎


「教育課題への多様なアプローチ」をテーマに、障がいのない社会を目指すLITALICOと教育NPOのカタリバが8月23日、コラボイベントを開いた。教員を目指す学生など約40人が集まり、現場で働くNPOスタッフの話に耳を傾けた。

「現場に行かずに夢を語ってもだめ。大事なことは、”どこ”の”誰”のことを言っているのかイメージすること。大きな鳥の目と、現場の虫の目をもってほしい」。LITALICOで働きながら、教育NPO「Teach For Japan」にも所属する木村彰宏さんは学生たちに熱く伝えた。

カタリバで働く加賀大資さんは、「一人ひとり違うのに画一的な教育をしていること」が教育課題の一つだという。いまの教育では、一人ひとり違う子どもたちに多様なアプローチができない。「目指すのは、一人ひとりへのオーダーメイド指導」と学生たちに語った。

学生たちが参加したワークショップでは具体的な子どもを想定して、どのようなアプローチができるかをグループごとに議論した。「後天的に手と指に障がいがある女の子で、親はシングルマザー」など具体的なケースを元に、子どもが抱える課題やどうやって周りがサポートできるか、可能性を最大限に引き出すにはどのようなアプローチがあるかなど、真剣に考えた。

加賀さんは元々英語教員。東日本大震災後に、カタリバで働くようになった。もう一つ教育課題と感じることは、「子どもたちが生まれ育った環境で左右されてしまうこと」という。東日本大震災後に岩手県大槌町を訪れて、学ぶ意欲があるのに災害によって、できなくなった子どもたちに出会った。数ヶ月いるだけの予定だったが、カタリバに転職して、被災地の放課後学校「コラボ・スクール大槌臨学舎」を立ち上げることになった。

現在担当するのは、東京都足立区での学習支援拠点だ。足立区は、23区の中でもスラムと呼ばれる地域。行政から経済援助を受ける子どもの割合は国の平均が15.8%に対して、足立区は35.8%。足立区で生活保護を受けた家庭で定時制に通う子どもは約25%と国の平均の5倍もある。「生まれた場所でレールが決まっていることに憤りを感じる」と加賀さんは話した。


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2017/08/27