<石炭火力発電No>「日本の融資決定は住民無視」緊急抗議アクションを決行

2016/07/31 国際環境NGO FoE Japan

JBIC前での緊急抗議アクション

日本の国際協力銀行(JBIC)が巨額の公的資金を投じて進めようとしているインドネシア・中部ジャワ州バタン県の石炭火力発電所は、長年にわたり農業・漁業を営んできたの村人の生活を一変させようとしている。東南アジアではインドネシアだけでなく、ベトナムでも石炭火力発電所の建設が進み、ミャンマーでも建設計画が進められている。大規模開発による環境破壊や人権侵害は深刻な状況だ。FoE Japanは現地住民やNGOと連携し、新規発電所の建設中止に向けた調査・提言活動を続けている。

6月3日、国際協力銀行(JBIC。日本政府100%出資)がインドネシア・中ジャワ州バタン石炭火力発電事業(事業費約45億ドル。J-POWER、伊藤忠商事出資)に対し、約20億5,200万ドルという巨額の融資を決定しました。

FoE Japanなど日本のNGOは、これまで5年間、同事業に反対し続けてきた地元住民の声、また、同事業に伴う深刻な人権侵害や環境社会・気候変動への影響を指摘してきた、国内外の市民社会の声を無視した今回のJBICによる融資決定に対し強く抗議するため、6月6日、JBIC前(東京)で緊急抗議アクションを決行。抗議声明文を発表しました。

この事業は、肥沃な農地や豊かな漁場などの生計手段の喪失を懸念する住民の根強い反対により、4年以上本格着工が遅延していました。反対派住民や土地売却を拒否する地権者に対する脅迫・暴力・不当逮捕などの人権侵害も深刻で、インドネシアの独立政府機関である国家人権委員会も、人権の状況改善を求める勧告書を出していました。

今年5月11日にも、国家人権委員会は新たな勧告書を発出。3月に住民の合意がないまま未収用の農地へのアクセスがフェンスの設置により封鎖され、農民が収穫を妨げられた件について、事業者に状況改善を要請しましたが、事業者は何も対応していません。

地元では、事業予定地の境界に建てられたフェンス横の農地や、事業者が掘削作業を進める海域付近で、農民・漁民らによる抗議活動が続いています。

日本政府・JBICには、これ以上、住民の生活・社会状況が悪化することのないよう、住民や国内外の懸念の声を真摯に受け止め、早急に同事業への融資供与を見直すことが求められています。

(波多江秀枝)
『Green Earth』vol.59より転載。
この記事は2016年7月時点の情報を元に書かれています。

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2016/07/31