<石炭火力発電No>ミャンマー住民が来日「未来は石炭火力発電では創れない」

2016/01/31 国際環境NGO FoE Japan

記者会見で事業に関する懸念を伝える住民たち


日本の国際協力銀行(JBIC)が巨額の公的資金を投じて進めようとしているインドネシア・中部ジャワ州バタン県の石炭火力発電所は、長年にわたり農業・漁業を営んできたの村人の生活を一変させようとしている。東南アジアではインドネシアだけでなく、ベトナムでも石炭火力発電所の建設が進み、ミャンマーでも建設計画が進められている。大規模開発による環境破壊や人権侵害は深刻な状況だ。FoE Japanは現地住民やNGOと連携し、新規発電所の建設中止に向けた調査・提言活動を続けている。

2015年11月25~30日まで、ミャンマーから住民・NGOの4名が来日。政府機関、企業、市民に対し、日本企業が進めようとしている石炭火力発電事業3案件の中止を求めました。

「コメやビンロウジ、さまざまな魚介類――私たちはすでに豊かです。必要なものは大地・海から得ることができます。この暮らしは、豊かな環境と生態系があってこそ。だから、それを土地収用や公害で壊してしまう石炭火力事業は、この地域の未来にはいりません。」セミナーで淡々と、しかし、凛とした表情で力説したのは、モン族のニーマーウーさん。2015年5月に約6,000人が参加した抗議集会の写真を見せながら、東洋エンジニアリングの関連会社が調査を進める火力計画への住民の反対がいかに強いかを訴えました。

来日中、彼女とエーヤワディー管区のモーチョートゥさん、タニンダーリ管区のサングウェさん、また、各地の住民を支援するNGOのタンズィンさんは、ミャンマー国内72団体から署名を得た書簡を、3案件を進める企業の他、融資等の支援をすることが見込まれる国際協力銀行(JBIC)と国際協力機構(JICA)に提出しました。同書簡では、住民の健康や生計手段に被害をもたらす中央集約型の石炭火力の促進・融資ではなく、地方分散型の再生可能エネルギーなど、送配電グリッドが未整備のミャンマーにとって最適なエネルギーの選択肢に日本が目を向けるべきと訴えています。

FoE Japanは、こうした地元社会からの声が反映され、事業ありきではなく彼らの望む未来が達成されるよう、日本政府・企業に働きかけていきます。

(波多江秀枝)
『Green Earth』vol.57より転載。
この記事は2016年1月時点の情報を元に書かれています。


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2016/01/31